Produced by EMMET

スロットルスイッチ調整
  写真1 写真2 写真3 写真4 写真5 写真6

 当サイトの掲示板でも話題になっていましたが、クーガースロットルのドッグファイトスイッチとエアブレーキスイッチ内部が破損する事故が報告されています。オンラインフライトシムのAces Highで活躍しているZEKE氏の報告にもありますが、導入してすぐに破損というのではたまったものではありません。

 そこで何が問題でどのようにすれば破損を回避できるかを紹介したいと思います。もちろんスロットルを分解しなければならないので、作業は慎重に進めてください。

 裏ブタははずす必要はありません。私が思うに裏ブタをはずすとグリップ部分がはずれてしまうため、かえって作業がやりにくいと思います。では、スロットルグリップのサイドカバーをはずしましょう。(写真1)側面のねじを全てはずしてください。内部でコードを束ねている両面テープが側面カバーにくっついている場合があるので、マイナスドライバーを差し込みながらはずすといいでしょう。

 次はグリップステーとグリップ部分を分離します(写真2)。先ほど開いたところに3本のねじが見えますので、それを緩めてください。ねじを全部引き抜いてしまうとグリップが落下してしまうので、様子を見計らいながら作業をすすめてください。グリップがはずれたら、グリップ部分裏側のねじをはずします。一部長さが違うねじがありますので、どこにどのねじがはいるか後から戻す時に分かるようにしておいたほうがいいでしょう。これでグリップが上下に分かれ、準備が整いました(写真3)。

 問題のスピードブレーキスイッチとドッグファイトスイッチ部分をよくみてください(写真4)。私のスロットルでは、スピードブレーキスイッチ(写真4左側)が、外側のスイッチ部分のスライド方向と赤いスイッチ基部の向きがずれているのが分かると思います。この「ずれ」が原因でスイッチ部分に無理な力が働き、黒いプラスチックのスイッチボタン基部が破断することになるわけです。

 これを解消するには、このスイッチボタン基部の取り付け方向と赤いスイッチボックスの向きを同一方向にあわせてやればいいわけです。簡単に作業を進めるには、黒いスイッチボタン基部の切り欠き部分をずらす方法をお勧めします。

 では、まずはこのボタン基部をグリップからはずしましょう。これは上からはめ込んでいるだけなので、スイッチボックスを取り外してから(取り付けなおすときに向きに注意してください)、ボタン基部の爪を押し込みながら引き抜きます。ただし爪の部分に力をいれ過ぎないようにしてください。折れてしまうと後が面倒です。引き抜いたボタン基部を下から見たのが写真5です。スイッチボックスとスイッチボタンのずれを見ながら作業してもらったほうがいいですが、ほぼ黄色い線のように切り欠くことで向きを合わせることができると思います。赤い線は元からの切り欠きです。ここまでくれば作業はほぼ終了です。後はスイッチボタンを元にもどしてからスイッチボックスを取り付けます。アラインメントがとれると、スイッチボタン基部の爪と赤いスイッチボックスが面イチになるのが分かります(写真6)。

 これにより以前より力を入れることなくスイッチが入るようになっているはずです。私はスピードブレーキスイッチだけでしたが、場合によってはドッグファイトスイッチも調整が必要な場合もあるかもしれません。気になるなら両方ともやっておいたほうがいいでしょう。壊れる前に手を打つほうが得策です。スイッチが重いと思われる方は一度見ておいたほうがいいでしょう。ただし作業は自己責任ですのでお忘れなく。