Save Free FS World. Boycott American Airlines

1.0■緊急アピール:フライトシミュレータの「自由な空」を守ろう。
2.0■アメリカン航空に抗議するサイトができました。
3.0■抗議文の文例を用意しました。
4.0■FAQ
	4.1■フライトシミュレータの「自由な空」って何の事
	4.2■航空会社のロゴをADD ON機体に勝手に使用しているのは違法ではないのか。
	4.3■AAには独占的ロゴ使用権を与える権利はあるのでは?どうしてそれに反対するのか?
	4.4■なぜ日本のFSファンもボイコットに参加しないといけないの。
	4.5■FSファンがアメリカン航空をボイコットしてもやるだけ無駄ではないの?
	4.6■AAのロゴ独占使用権を得たソフト会社はどこ?

5.0■アメリカン航空に抗議頂いた方々



1.0■緊急アピール:フライトシミュレータの「自由な空」を守ろう。
【緊急アピール】
フライトシミュレータの「自由な空」を守ろう。アメリカン航空をボイコットしよう。

アメリカン航空はあるソフトウェア会社(今の所、名称不明です。)
にフライトシミュレータでの同社ロゴの独占的使用権を与え、
Flightsim.com, MicroWING.com, American Airlines VAに対しアメリ
カン航空及びアメリカン イーグル航空のAdd-On機体の配布差し止めを要求
しました。Flightsim.com等でも色々交渉したようですが、止むを得ず、8/16
付けでこれに従う決定をしたようです。

更に、アメリカン航空は、同社ロゴの入った機体の写真も含めたInternet
サイトでの使用を制限する予定であり、遠からず、Flightsim.com以外の
Internetサイトにも通知が行われる予定であるとのことです。

アメリカン航空にロゴに関する著作権があり、そのFSでの独占的使用権を
与える事が、法的には可能で、その権利があることも認めますが、私はこ
の権利の乱用を黙って容認することができません。
この様な行為を容認すれば、現在我々が享受しているような、フリーウェ
アを媒介とした、フライトシミュレータコミュニティーが存在できなくな
ってしまいます。

例えば、日本航空や全日空の機体を自由にリペイントしたり、それを配布
する事ができなくなってしまったら、どれだけFSの巾が狭くなるかご想像
下さい。

一度、このアメリカン航空の動きを容認すれば、航空会社各社が同様の動
きを示すことは容易に想像できます。すでにこのソフト会社はAA以外の
Oneworld Alliance 4社(British Airways,Canadian Airlines, Cathay Pacific Airways,
Qantas Airways)のFSでのロゴ独占使用権も購入した模様です。

我々にできることは、アメリカン航空及びアメリカン イーグル航空を利用
しない事で抗議することしかありません。また、独占的使用権を与えられた
ソフト会社の製品を購入しない事で、独占的使用権の購入が無意味である事
を知らせる必要があります。

アメリカン航空がいくらでロゴの独占的使用権を与えたかは分かりません
が、そのような決定が如何に無意味であるか知らせようではありませんか。

私は、アメリカン航空、アメリカン イーグル航空、及びこのソフト会社
に対する不買運動を提案します。皆さんのご協力をお願いします。



2.0■アメリカン航空に抗議するサイトができました。

アメリカン航空に抗議するサイトができました。

http://shiyangtech.hypermart.net/antiaa/ 



3.0■抗議文の文例を用意しました。

以下に抗議文の文例を用意しました。
ご協力頂ける方は上記のWEBサイトへ、この文例をCUT&PASTEして記入して下さい。

なお、これらの文例は上記のANTI-AAサイトにアップされた抗議文の一部です。

例文サンプル1------------------------------------------------
Although American Airlines appears to be acting within it's 
legal rights, their ban still shows a complete lack of vision 
and disrespect to the flightsim community. 
The flightsim community has done nothing to defame or defraud 
AA by using their logo; indeed one could argue AA has essentially
been getting free advertising. 
One can only hope someone at AA will come to their senses and 
see how silly their actions are.

例文サンプル2------------------------------------------------
With this decision you come to lose thousands of potential 
customers (including me). 
You've just given us a beautiful image of your company. 
What a bad and unnecessary decision ! 
You can really cordially thank your advisers in this business... 

例文サンプル3------------------------------------------------
Unless you remove this ban, my friends and family will never 
fly A-A again. No one here is stealing anything.
We are proud flyers of A-A and it's liveries and never intended
to use logos to profit or to destroy the image of A-A. 
Anyways, i'm not the only one that feels this way. You do the math!

例文サンプル4------------------------------------------------
I'm very disappointed about the decision of AA that their logo 
may not be used on freeware aircrafts. I am sure that this is 
much more bad than good for the image of AA and I for myself 
will surely never fly AA as long as this decision is working.

例文サンプル5------------------------------------------------
I am signing this protest, this is not right, AA should let their
planes be on the simulator. 

例文サンプル6------------------------------------------------
American Airlines should be ashamed of themselves. They have 
absoloutely no reason to ban the use of their logo, in fact 
they should be happy for the free advertising. I will personally 
avoid American Airlines for as long as this goes on.

例文サンプル7------------------------------------------------
It is a shame that AA has chosen such a path. The use of their 
logo was in effect free advertising to those not familiar with 
AA or those who had never flown them before-how short-sighted 
of them. 
I personally will not fly AA until they grow up and act in the
interest of all who are aviation enthusiasts!!!

例文サンプル8------------------------------------------------
I will be sure to demonstrate my displeasure with your actions 
by flying with other carriers from now on. 
By doing something as ridiculous as banning FS aircraft with 
AA's logos all that AA is doing is angering people and they will 
lose REAL customers. Because of AA's greed that has been 
demonstrated I will NEVER again fly in AA. AA's cowardness is
going to cost them by losing MANY customers which are FS fanatics.

例文サンプル9------------------------------------------------
Dear AA, I think you're on a wrong track. This makes me as a 
flightsimmer less friendly to AA, than other airlines. 
BAD PUBLICITY. I'll think twice if I ever have to choose between
you and other airlines! I hope you'll change your unfriendly 
decision.  

例文サンプル10-----------------------------------------------
American Airlines tells flightsim sites to remove all items with
their Marks/Logos as they have sold the rights to a commercial
software developer. I can be petty too, I will not buy the 
software or an AA ticket and I will not purchase an item from 
an online vendor that carries the software featuring American Airlogo.

例文サンプル11------------------------------------------------
I can't believe AA would do something like this. It's excellent 
free advertising. I hope none of the other airlines take this 
action.

例文サンプル12-----------------------------------------------
Dear American Airlines, 
Your decision is not wise. 
A lot of Flight Simmers like me are frequent flyer. This act 
will turn us away from AA. 
Please reconsider your decision. 



4.0■フライトシミュレータの「自由な空」を守ろう。FAQ
4.1■フライトシミュレータの「自由な空」って何の事

フライトシミュレータの世界、特にマイクロソフトのフライトシミュレータの世界は
数多くのフリーウァアのADD ONが存在している事が大きな特徴と言えます。
また、これらフリーウェアが在った事がフライトシミュレータの現在の興隆を導いた
と言って良いと思います。

これは、FS5以降とりわけ顕著になりました。FS5の発表とフライトショップの発売に
より、デフォルトのFS5にはない数多くの機体やシナリーが作成され、BBSで自由に入
手出来るようになりました。また、市販のツール以外にもフライトシミュレータファン
の独自の解析により、多数のツールが開発され、これも殆どが無償で流通されるように
なりました。これらのツールの存在が更にFSの楽しみの巾を広げました。

現在皆さんは自由にADD ONの機体、シナリー、アドベンチャー、ツールを利用されて
いますが、それはこのフリーウェアの伝統による処が大きいと言えます。

デフォルトや市販ソフトでしか、機体やシナリー、アドベンチャーが使えないとすれば
どれだけ、楽しみが減殺されるか、考えて見てください。
我々の楽しみはその多くをフライトシミュレータの「自由な空」に負っていることが分かる
と思います。

私はFS4からフライトシミュレータをはじめましたが、FS5になってからもそれ程のファン
では有りませんでした。それが変わったのがFS5.1になってからです。雑誌でデフォルトで
はない機体がBBSで入手できるのを知り、最初の内はそれを、DLする一方でしたがそれに
よってフライトシミュレータが一段と広がりのある世界である事は認識できました。

次に、一方的にもらうばかりでなく、自分もFSの世界でなにかできるかも知れないと考え
ました。それが、FAQを作るきっかけになりました。また、自分の塗装した機体を発表し
たいという思いもでてきました。また、自分以外のリペイント作者を応援したいとも考え
る様にもなりました。更に、これらの活動を通じ、現実の航空業界に関する知識も増えた
と思います。

私のフライトシミュレータという趣味は、正しく、フライトシミュレータの「自由な空」の
伝統に負う所が大きかったと今実感しています。ですから、その「自由な空」が脅かされて
いるのを黙視することができないのです。



4.2■航空会社のロゴをADD ON機体に勝手に使用しているのは違法ではないのか。

航空会社のロゴの著作権、商標権は航空会社にあります。そうだからと言って、フライト
シミュレータのフリーADD ONの機体にそのロゴを塗る事が直接的に違法であるかどうか
は、クリアではありません。ロゴや商標にはその会社の表象という意味の他、宣伝の為の
表象という意味があります。今まで、ロゴ、表象に関わる多くの判例がありますが、これ
は他人の表象を自己の利益の為に用いた点が争点になっています。つまり、例えば有名な
会社の商標やロゴを、その会社の製品ではない製品や商号に使用する事により、その会社
とあたかも関連があることを装い、自己の利益を図ったことに対するものです。

今回のアメリカン航空のリーガルノーティスでもその点が掲げられてており、アメリカン
航空のロゴ使用により、あたかもアメリカン航空とFlightsim.com他が関係があるかの様に
第三者に誤解させていると書かれていますが、これには非常に疑問が残ります。
Flightsim.comにアメリカン航空の機体ファイルがあっても、だれもsimcomがアメリカン航空
と関係があるとは思わないでしょう。

さらに、これらの機体はフリーウェアとして登録されています。従って、ここでは自己の
利益に供されていないという点で違法行為かどうか問題が残ります。

逆に、フリーウェアのADD ON機体は航空会社の宣伝に役立ったと言えます。
これはNorthwest、KLM等の航空会社が後援するVAが存在している事からも明らかでしょう。

<特設会議室 AA問題:西川さんのコメント 1999/08/30>

まず、商標について、少し復習しておきますと、商標とは「文字、マーク、立体等(これを
標章といいます)であって、業として「商品」を生産、又は譲渡し、或いは「役務」を提供
する者がその「商品」又は「役務」について使用するもの」を意味します。

この定義規定からは必ずしも明らかではありませんが、商標は自己の「商品」や「役務」を
他と区別するためのものです。逆に言えば、同じような標章を使用していても標章権者の「商
品」や「役務」と全く混同のおそれがない場合は商標権の侵害もないことになります。

>本来的意味での商標の本質は、自己の業務に係る商品と他人の業務に係る商品とを識別する
>ための標識として機能することにあるというべきで、商標法1条、3条1項、2項、25条の
>規定によれば、形式的意味での商標ではなく、出所表示機能、自他商品識別機能を有する商標
>のみをその本質を備えた本来的な意味での商標と認めて、これを権利として保護していると認
>められ、商標法36条、37条が商標権の侵害行為を規定しているのは、商標権者以外の第三
>者が、登録商標と同一又は類似の商標を、指定商品又はこれに類似する商品に使用することに
>より、その商品の出所を表示して自他商品を識別する標識としての機能を果たし、商品の出所
>の混同を生ずるおそれが生じ、商標権者の登録商標の本質的機能の発揮が妨げられるという結
>果を生じることによるものであり、また商標法26条1項2号は、商標の本質的機能である出
>所表示機能、自他商品識別機能を果たしていないと認められる商標について、商標権の禁止権
>の効力が及ばない旨を定めたと解すべきであるから、第三者が登録商標と同一又は類似の商標
>を指定商品又はこれに類似する商品に使用している場合でも、それがその商品の出所を表示し
>自他商品を識別する標識としての機能を果たしていない態様で使用される場合には、商標権を
>侵害すると認めることはできず、同号に該当しない商標についても、右の態様で使用されてい
>る商標については、商標権の禁止権の効力を及ぼすのは相当ではない。(平成 7年 2月2
>2日/東京地方裁判所/判決/平成6年(ワ)第6280号判例時報1526号141頁)

具体的には標章の類似性、「商品」又は「役務」の類似性、それらが提供される態様の類似
性等を総合的に考慮して判断されます。

ここからは個人的な見解ですが、機体データに付けられた「標章」は7:3で航空会社の「商
標権」を侵害していないと判断されるのではないかと考えます。理由は以下の通りです。

@標章の類似性については全く同一ですから、侵害ありに傾きます。
A反対に、ほとんどの機体データの作成者はいくつかの標章を並列的に使用しており、かつロ
ゴは機体データのデザインの一部として使用されているのであって、特定の標章を機体データ
の作成者の出所を示すものとしては使っているとは見えない。
B需要家(つまり私のようなユーザー)の誰も機体作成者が、自らの商標として標章を使用し
ていると思っていないという客観的な事実がある。
Cほとんどの機体データの提供は無償であり、「商品」という言葉と合わない。

以上は、みなさんの書きこみを見ながら考えた結果ではありますが、私は工業所有権の専門
家ではありませんので、必ずしも確信がある訳ではありませんので、その点はご了承下さい。

次に、この件に関する私の個人的な意見を述べます。私は機体データの作成者は現実に航空
会社からクレームが来ない限り今まで通り機体データを提供して良いと考えます。自社のロゴ
が機体データに使われた場合、商標権の侵害と考える会社もあれば、無料で良い宣伝をしても
らっていると考える会社もあると思います。

たしかに、商標権の侵害には刑罰があります。しかし、ただでもはるかに凶悪な犯罪や巨悪
を追いかけていて多忙な警察や検察が、無償で機体データを頒布するというような可愛い行
為に対して、いきなり逮捕起訴というような強権を発動するとは思えません。

又、理論的には例え黙認でも航空会社が使用を認めておれば権利者が認めている訳ですから
商標権の侵害自体発生していないことになります。私はこれは、意匠権の問題についても同
じだと考えます。

合わせて、今回のようなキャンペーンは他の会社が慌てて同じような行動を取ることを防止
するためにも是非行うべきと考えます。私も英文を考えて某サイトに投稿するつもりです。
AAについてはみんなで無視すれば良いのではないでしょうか。

なお、商標権における「商品」性ついて、少し判例を調べました所、以下のような判例が見つ
かりました。

>「日曜夕刊」なる文字を用いた印刷物を近所の購読者に無料で配布する行為は、一種の顧
>客サービスであり、もとより商取引としてなされたものといえず、それ故に、右の印刷物は商
>標法2条にいう商品というに足りないから、これに登録商標の「日曜夕刊」という標章が付さ
>れたとはいえ、その配布をもつて右商標について右規定にいう「使用」に該当するものという
>ことはできない。」(昭和52年 8月24日/東京高等裁判所/第13民事部/判決/昭和
>50年(行ケ)第154号、判例タイムズ359号297頁

つまり、全くの無償で配布された「もの」については、「商品」に該当しないという考え方もあ
りうるようです。



4.3■AAには独占的ロゴ使用権を与える権利はあるのでは?どうしてそれに反対するのか?

アメリカン航空はロゴに関する著作権、商標権があります。ですから、今回の様なフライト
シミュレータに関するロゴ独占使用権を与える権利があります。
先ほど、フリーウェアのADD ON機体に航空会社ロゴを使用する事を一概に違法とするのは
問題という答えをしましたが、この様なロゴ独占使用権を販売する事が一般的になると、独占
権を獲得した業者からみれば、フリーウェアであっても、自己の利益に対する侵害という事に
なります。従って、フリーウェア作者及びこの配布に協力するアーカイブサイトはこのロゴ独
占使用権保有者から損害賠償を請求される事が起こりうる事になります。それ以前にその許可
を与えた航空会社は、その権利の侵害を排除しなければなりません。今回のFlightsim.com等
に対する排除勧告はこの文脈で行われたといって良いでしょう。

法律的にみれば、航空会社の行為は正当であるといって良いでしょう。では何故、私たちはこれ
に反対するのでしょうか。
先ほども述べた通り、これによってフリーウェアについても独占使用権者から見れば排除対象に
なります。従って、AAがこの前例を確立する事により、フリーウェアとしての実在の航空会社の
ADD ON機体は、遅かれ早かれ全て排除されてしまうという結果になります。

フライトシミュレータ世界の発展にアメリカン航空がなんら積極的な寄与をしなかったにも拘わ
らずフライトシミュレータファンから利益だけを得ようとするのは非倫理的、反道徳的ですら
あると言えましょう。フライトシミュレータ世界の構築に力を尽くした数多くのフリーウェア作
者の努力を無視して、その果実だけを盗むのですから正しく犯罪的でもあります。

今回のアメリカン航空ボイコットは、この前例が確立するのを防ぐ事にあります。航空会社とて
営利事業団体ですから、フライトシミュレータに対するロゴ独占使用権をソフト会社に無償提供
した訳ではありません。ですから、ロゴ独占使用権を与える事によって得られる金額より大きな
損害を与えれば良い事になります。われわれフライトシミュレータファンにとってそれを可能に
する唯一の方法がボイコットです。

また、その様なロゴ独占権を取得したソフト会社の非倫理性は航空会社以上のものがあります。
このソフト会社は、自己の存立するフライトシミュレータ市場そのものを破壊しようとしている
からです。
現時点では、この会社の名前はまだ分かりませんが、公式に名前が分かった段階でより強力な
ボイコットの対象とすべきだと思います。



4.4■なぜ日本のFSファンもボイコットに参加しないといけないの。

皆さんは、この間、就航したばかりのポケモンジェットやGLAYジャンボを楽しんでおられると
思います。しかし、今後は、どこかのロゴ独占使用権をもった会社が製品を出すまで、待たなく
てはいけないし、それに料金を払わなくてはなりません。マイナーなものだと発売されないかも
しれません。そうなった時、如何にフライトシミュレータの面白さが減少するか、想像に余り有
るのではないでしょうか。

今回、アメリカン航空が前例を確立してしまえば、ソフト会社にとっては、新たな独占市場が多
数生れる事になります。従って多くのソフト会社が先を争って、ロゴ独占使用権の獲得に乗り出
すでしょう。フライトシミュレータファンからの反撃がなければ、あっという間に、フリーの
ADD ON機体は消えてしまうに違い有りません。ですから、この最初のロゴ独占使用権を認めて
はならないのです。日本のフライトシミュレータファンも黙ってみているだけでは駄目なのです。
アメリカン航空の問題は対岸の火事ではなく、正しく日本のFSファン自身に関わる問題なのです。

「自分は日本人だからAAに乗ることはまずないし」などというのは本当にボイコットする気が
あればこの際関係ありません。大切なのはいかに多くの人間がこういう場合にボイコットする気
があるか、というのを示すことだと思います。

あなたがフリーの各航空会社の機体を今後も使用したい、そのためにAAとそのソフト会社をボ
イコットに参加頂けるというのであれば上記のHPで、たったひとこと"I boycott AA and the 
software company."だけでもいいですから投稿してください。(上記URL)

正直言って、世界のFS界に対する日本人の貢献度は、質的にはNavDash等のすごいフリーソフト
はありますし、世界に対してフリーソフトを発表されている作者の方々もいらっしゃいますが、
絶対量としてはまだまだと思います。世界のフリーソフトを利用させてもらっている以上、こう
いう形でもいいですから貢献すべきだと思います。



4.5■FSファンがアメリカン航空をボイコットしてもやるだけ無駄ではないの?

違います。ボイコットは確実に効果があります。確かにFSファンの数はアメリカン航空の全顧客
の数から考えれば、大きな割合ではないかもしれません。
しかし、今回AAが得ようとした経済効果を打ち消す程度の力は充分持ち得ます。

アメリカン航空ボイコットの効果は大きく分けて二つあります。

一つはボイコットの直接的な効果です。アメリカン航空が現在匿名のソフト会社から受け取る利益
はどれ位でしょうか? 私のラフな試算ですが、せいぜい100万〜200万ドル程度です。
これに対し、FSファンがアメリカン航空とソフト会社をボイコットすることによる損失はどれ位に
なるでしょうか。
一人が一往復フライトをボイコットするによる効果は150ドル〜200ドル程度と思われます。従って、
年平均2回往復フライトをするFSファン5,000人がボイコットに参加するだけでアメリカン航空が
受け取る利益は消えてしまう計算になります。
更に、5000人が家族に働きかけるだけで、(1家族3人とすると)アメリカン航空は逆に100万ドルの
損失を受ける事になります。そのFSファンが更に友人に働きかければ、一層アメリカン航空の損失は
膨らむ事になります。

試算の根拠です。(読み飛ばして頂いても結構です。)

アメリカン航空は、ソフト売り上げの25%を受け取ると仮定します。(これはかなりの
好条件と思います。)ソフト会社は10万枚のソフトの売り上げを予定します。
この時、ソフトの販売価格は75ドル(かなり高いですね)。ロイヤリティーも含め50%
が原価とします。この時、売り上げは750万ドルでアメリカン航空は187.5万ドルの利益
を予定し、この内半額を契約金で、残り半額を販売数量割りで受け取るとします。
ボイコットがなければ、アメリカン航空にはこの187.5万ドル満額が入る事になります。
かなり良い商売ですね。

しかし、我々はソフトもボイコットします。これにより売り上げはおそらく半分以下に
下がります。ここでは5万枚程度に下がるとします。それによってアメリカン航空の得る
利益は、140万ドル程度に低下してしまいます。

140万ドルの利益に相当する収益を打ち消す為にはボイコット参加者はどれ位必要でしょう
か。140万ドル÷150ドル(1往復フライトの収益)=延べ約10,000人
ボイコット参加者が年間平均2回往復フライトするFSファンとすると、5,000人が参加すれば
アメリカン航空の収益は打ち消される事になります。。

では、この時、ソフト会社側はどうなるでしょうか。当初の予定売り上げは750万ドルで
予定収益は375万ドルです。ボイコットがなければ良い商売ですね。

ボイコットが発生して予定売り上げが半分になりましたが、経費の方は減ってくれません。
減ってくれるのはロイヤリティ分だけです。
売り上げ375万ドル。経費は328万ドル。利益は47万ドルしかでなくなりました。
しかし、ボイコットはこの会社のソフト全体に対して行われますので、この程度の収益は
軽く吹き飛ぶことになります。

従って、ボイコットによって、アメリカン航空、ソフト会社双方に損失を与える事は充分に
可能であると考えて良いと思います。
(なお、上記の分析は説明をしやすくするために単純計算で行いましたが、損益分岐点分析を
行うと、損失は更に拡大します。)

アメリカン航空に対する第二の効果はボイコット運動の宣伝効果によるものです。
ボイコット運動は米国では、各種マスコミに対しても行われています。アメリカ人が大企業
の独占に対しては非常に批判的であることを考えるならば、一度報道されれば、アメリカン
航空の企業イメージを悪化させることは間違いありません。こちらの影響の方が直接的な経済
効果よりも更に大きな影響を持つといっても過言ではありません。
既に、ANTI-AAサイトもできており、今後マスコミが取り上げる可能性は非常に高いと思わ
れます。



4.6■AAのロゴ独占使用権を得たソフト会社はどこ?

AAのロゴ独占使用権を取得したソフト会社はPapaTango社(以下PT社と略)であることが
同社のアナウンスで公式に明らかにされました。
なお、PT社によれば、今回のAAのFlightsim.com等に対するアクションには同社は関わっ
ておらず、同社は従来同様、フリーウェアコミュニティを支持していくとの事です。
なお、PT社とAAは現在、フリーウェアがAAのロゴを使用できるよう交渉していること
も明らかにしています。

これと関連して、Flightsim.comの"Hanger Talk"掲示板でも今回の動きについてPT社を弁護
する方(この方はPT社と関係があるそうです)の説明があり、PT社に対するボイコットは行
き過ぎとの意見表明がありました。但し、PT社が今回の事件が発生した際に、匿名で発表
したコメントとの関係でPT社が当初から今回表明した様なフリーウェアをサポートする意
志があったかどうかを疑問視する向きが多いようで、明確な結果(Flightsim.comに対するAA
の削除勧告の撤回)がなければ、AAへのボイコットもPT社の製品に対するボイコットも
継続するとの意見が多く見られます。

個人的な意見ですが、私にも、PT社の意志が最初からフリーウェアサポートにあったかど
うかについては、極めて疑問に思っています。
今回の表明は、同社がロゴ独占権を得たことが、色々なルートから漏れ、PT社製品のボイ
コットが開始された為に、それに危機感を感じた同社がボイコットを躱す為に行ったアナ
ウンスであると解釈するのが自然な様に思います。

なお、PT社の製品に対するボイコットを実施するかどうかは、このコメントを読まれてい
る皆さんのご判断にお任せします。
私個人は、PT社の製品は、それがどの様な製品であろうと今後使用する気は全くありません。

ご参考までにPT社の製品には以下の様なものがあります。

Flight Academy
Triangle
Efis 98
Efis Nav Update
Efis Pro
RealATC '98
Fly Lauda
Lauda 425
Twin 
Fly Direct
VFSMP
Airfield 
MD80

今後、発売が予定されている製品

FSFX




Last Update: 8/31/1999