日本 Terrain シーナリ作成キット for FSX: Ver 2.0

はじめに

Flight Simulator X (以下 FSX)では、Terrain シーナリが使用できます。 このシーナリは、メッシュ状の標高データを用いて地表面を正確に描画する というもので、山岳や島などの起伏を非常にリアルに再現することができます。

FSX の日本の Terrain シーナリは、158m程度のメッシュデータであまり高精細ではありません。

本キットは、FSX に付属の SDK と国土地理院の数値地図 50m メッシュ(標高)を使って、 日本全国の詳細シーナリ(これを日本 Terrain シーナリを呼ぶことにします) を生成するためのキットです。 これにより、非常に精細なシーナリを楽しむことができるようになります。

注意: 本ツールは FSX 専用です。FS2000/FS2002/FS2004 用ではありません!


本キットに入っているもの


準備

まず、いくつか入手しなければならないものがあります。

数値地図

本キットでは、国土地理院が発行する数値地図 50mメッシュ(標高)を使用します。 これは、CD-ROM で販売されていて、日本T〜Vまであります。各7,500円です。 全国有名書店、日本地図センターで入手できます。ちなみに、 私は LAOX ザ・コンピュータ館で入手しました。

詳細は国土地理院のCD-ROM版数値地図についてのページを参照してください。

Terrain SDK

数値地図をシーナリに変換するためのドキュメントとツールのセットです。 これは FSX の DVD にありますから、インストールしておいてください。

この SDK に含まれる resample.exe ファイルを、 jterrain.exe、mem2bgl.exe と同じフォルダに置いてください。


シーナリを生成する

数値地図の CD-ROM をドライブにセットし、 jterrain.exe をダブルクリックして実行してください。

データのフォルダ名を聞いてきますので、キーボードから入力し、Enter キーを 押してください。CD-ROM のドライブ名が D: なら、'D:\data' と入力します。

これで、シーナリの生成が始まります。文字が大量に流れていくと思いますが、 内容は気にしなくて結構です。完了まで数十分かかりますので、しばらく 待ってください。

なお、CD-ROM から直接データを生成すると時間がかかるので、HDD に余裕があれば、 全部のデータを HDD にコピーしてから作業すると良いかもしれません。 このとき、複数の CD-ROM (日本I/II/III)を同時に処理したい場合は、 いったんデータをすべて同じディレクトリにコピーしておくと、 一回で全て処理できます。

処理が完了すると、このフォルダに BGL ファイルができています。

シーナリの解像度を変えたい場合

デフォルトでは、各データの解像度は、約 76m になっています。 これは、シーナリのサイズ、描画速度、画質のバランスが取れるちょうど 良い値だと思いますが、マシンパワーが十分ある場合にはもう少し 解像度を上げることが可能です。

解像度を変えたい場合は、"jterrain.exe 10" などのように、引数に LOD 値 を指定してください。LOD は Level of Detail の略で、以下の値が使用 できます。

シーナリ中には、複数の LOD を含めることができ、最低LODと最大LODをカンマで区切って指定 することができます。たとえば、LOD8, 9, 10 をすべて含めるのであれば、 "jterrain.exe 8,10" とします。

なお、11 以上にしても元のデータが解像度 50m しかありませんので意味はありません。

富士山シーナリの生成

富士山近辺のみの詳細なシーナリを生成するためのプログラムを添付しています。 日本IIのCD-ROM をセットし、fuji.exe を実行して指示に従ってください。 fuji.bgl ファイルが生成されます。このシーナリは、約 30m (LOD=10)の 解像度となります。

シーナリをインストールする

シーナリをインストールするフォルダを作り、さらにこの中に scenery と texture というフォルダを作ります。生成された BGL ファイルを全て scenery フォルダに入れてください。

FSX を起動し、シーナリライブラリに先程作成したフォルダを指定 してください。

これで、シーナリが表示されるはずです。


制限事項

本キットは無保証です。 動作検証はあまりしていませんので、何が起こっても私は一切関知しません。

本キットの再配布は自由ですが、public domain ではありません。著作権は 村上卓弥が保持しています。

なお、生成された BGL ファイルを再配布したい場合は 国土地理院の許可が必要になります。問い合わせ先は、CD-ROM 内の ドキュメントに書いてあります。私に問い合わせないように。


ソースコード

ソースコードは こちら から入手できます。

バージョン履歴


村上 卓弥 - tmurakam@mtd.biglobe.ne.jp
WebSite : http://flightinfo.ens.ne.jp/tmurakam/