MEM2BGL : 数値地図50mメッシュを FSX の BGL ファイルに変換するツール

はじめに

本ツールは、国土地理院 数値地図 50mメッシュのデータを FSX のシーナリに変換するツールです。mem2bgl.exe は jterrain.exe から呼び出されます。

日本全国ではなく、必要な地域だけ選んで BGL ファイルを生成するには、 mem2bgl.exe を直接利用してください。


準備

いくつか入手しなければならないものがあります。 数値地図と Terrain SDK については、こちらで 説明した通りです。

数値地図ビューア

これは必須ではありませんが、何か数値地図を閲覧するためのツールが 必要でしょう。お薦めはカシミール3Dというフリーのソフトウェアです。 カシミール3Dはこちらから 入手できます。

シーナリを作ってみる

では、順を追ってシーナリの作成手順を示します。

使用する数値地図のデータファイルを準備

まず、使用する数値地図のデータファイルを決めます。

やりかたはいくつかありますが、数値地図に付属するメッシュ・コード 一覧図を見れば番号はわかります。 それよりも簡単なのはカシミール3Dを使う方法です。 「ガイド」パネルの「Point」タブを選択してください。また、 「各種情報表示」の「緯線・経線」はチェックしておいたほうがいいでしょう。

地図上で使用したいデータの上にマウスを持っていくと、 ガイドパネルの「コード」に使用する図表の番号がでます。 この番号に対応するファイル名を覚えておいてください。 CD-ROM から取り出し、適当なフォルダにコピーしておいても良いです。 なお、ファイルの拡張子はMEM になっているはずです。

SDK の resample.exe には少し問題があって、サンプル数が少ないと うまく BGL ファイルが作れません。そのため、必要なエリアよりやや多めに ファイルを利用したほうが良いでしょう。私の感触では、 LOD = 9 の場合(解像度約 75m)は1〜2ブロック、 LOD = 8 の場合(解像度約 150m) の場合は2〜3ブロック分の幅を 余分に取っておくと良いようです。この辺は試行錯誤してください。 なお、ブロックは連続して選択してください。海などがある場合は 仕方ないですが、そうでない場合はとびとびにデータを選択しても あまり意味はないでしょう。

BGL に変換する

準備した MEM ファイルを BGL 形式に変換します。 添付したプログラム mem2bgl.exe を使ってください。 このプログラムは、MS-DOS プロンプトから起動してください。

mem2bgl.exe の使い方は以下のとおりです。

mem2bgl [オプション] <BGLファイル名> <MEMファイル名>...
BGL ファイル名と MEM ファイル名は必須です。MEMファイル名は 複数個指定でき、ワイルドカードも使用できます。 ただし、resample.exe の制限でMEM ファイルは 255 個以上は指定できない ようです。

オプションは以下の通り。

(他にもありますが、たぶん使わないので説明しません。気になる人はソースを 見てください。)

例) 富士山近辺のデータを解像度 38m (LOD=10)で取りたい場合、

mem2bgl -lod 10 fuji.bgl 523875.MEM 523876.MEM 533805.MEM 533806.MEM
となります。 実行後、fuji.bgl ファイルができます。

dm50.inf と *.raw というファイルができますが、 前者が resample.exe に処理されるための情報ファイル、後者が標高データ ファイルです。これらは不要なので、削除して構いません。 resample.exe をいじってみたい人は利用してください。


注意事項

制限事項

mem2bgl.exe は無保証です。 何が起こっても私は一切関知しません。

再配布は自由ですが、public domain ではありません。 著作権は村上卓弥が保持しています。

なお、生成された BGL ファイルを再配布したい場合は 国土地理院の許可が必要になります。問い合わせ先は、CD-ROM 内の ドキュメントに書いてあります。私に問い合わせないように。

日本測地系から WGS-84 への変換は、 http://homepage1.nifty.com/trimble-j/techinfo/cordtrns.pdf にある文書を参考にしました。


バージョン履歴


村上 卓弥 - tmurakam@mtd.biglobe.ne.jp