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概要
事故調査報告書のフライトレコーダー(DFDR)の記録から数値データを起こし、そのデータをマイクロソフト・フライトシミュレーターに送り、異常事態発生から墜落までの123便の動きを再現します。フゴイド運動・ダッチロールなど、言葉だけは知っていてもそれがどのようなものだったのか、フライトレコーダーの記録を時間軸に沿って実際に動かすことで、123便の運動を目の当たりにすることができます。またCVRを同時に再生し、CVRに含まれないやりとりも全て字幕で表示することで、機体の動きと発言内容の相関関係が分かるのではないかと思います。
Download
>> JAL123 Forever Ver2.20
(zip 8.38MB) 2007.8.11
>> 旧バージョンからの差分ファイル
(zip 539KB) 2007.8.11
2007/08/11 Ver2.20 更新内容
- FSXに暫定的に対応
- 緯度経度のデータを参照するか指定できるようにしました(処理速度向上を期待して)
- 冒頭部分のボイスレコーダー追加(2412.ogg入れ替え)
動作環境
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MSFS2004 または FSX
(FS2002でも高速移動モードで動くかもしれませんが未検証。FSXについては暫定的に対応です)
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FSUIPC 必須
(2007年頃からレジストの必要は無くなったようです。最新のものを使ってください)
インストール
バージョンアップ
起動
- 先にFSを起動し、適当に機体を選択してフライトを開始する
添付のFS2004用FLTファイルを使用すると
機体:デフォルトB747-400
位置:大島上空
日時:1985年8月12日18時20分
に設定されます。
- 次にJAL123.exeを起動し、開始時刻などの設定を行う
- [OK]ボタンを押すとFSのウィンドウがアクティブになり、開始時刻に応じた座標へ機体が移動し、ポーズ状態になります(※FSXを除く)
- ポーズを解除して再生します
終了
FSX対応について
不具合として
Q&A
Q. 起動時にエラーが出て動きません
- FSUIPC がインストールされていますか?FSUIPC は海外製ソフトウェアで、FSのデータを取り出したり、逆にFSへデータを送ることが出来るソフトウェアです。こちらから最新版を入手してください。
Q. 機体は何を使えばいい?
- 旧バージョンと違い機体特性によって進路が変わることは無くなりましたので、基本的にどんな機体でも使用可能と思います。
Q. どのくらい正確に再現してる?
- 主に機体の挙動(ピッチ・バンク・高度・機首方位)を再現させています。事故調査報告書に添付されているフライトレコーダーの記録から数値データを起こしていますので、ある程度正確なはずです。しかしPDFに落とされたフライトレコーダーの記録は多少歪みもあることで、どこまで正確にトレースできているかは分かりません。
- 当時123便に搭載されていた実際のDFDRは気圧高度は4秒周期、加速度は1/8秒周期などデータによって記録周期の違いがありますが、フライトレコーダーの記録を拡大して見てもらうと分かるように、事故調によって約1秒毎のデータとしてプロットされています。これを ドローソフトで線で繋げて行き、Graphcel で同じく1秒毎の値を取り出します。プログラムではこの1秒毎の値を読み込み、計算によってリアルタイムにパラメトリック曲線(Catmull Rom 曲線)で繋げて補完していきます。結局再現度の正確さは、このトレース作業がどこまで正確にできるかどうかに依りますが、果たして100%完璧にできたかと言われれば、一生掛かっても完璧だと言えることはないでしょう。しかし逆に言えば、データが正確ならば、それだけ正確に再現できるということです。
トレース作業中の図
Q. 飛行コースの再現度はどうですか?
- 速度と進路の制御はVer2.0から変わりました。旧バージョンではTAS(真対気速度)とEPR(エンジン出力)のデータを参考に都度スロットルとエアブレーキを動かして速度を制御し、飛行コースはそれに依存させていました。その結果PCの処理能力の違い・使用する機体モデルによる加速度の違い・123便は尾翼喪失していたため通常の運動とはまったく異なる、などによって飛行コースにズレが生じ、墜落地点の御巣鷹の尾根を遥かに飛び越えていきます。これを解決するには、単位時間ごとの座標が分かればいいのですが、そんなデータはありません。膨大で複雑な計算を行えば恐らく分かると思いますが(事故調の飛行経路図のように!)その計算方法が分かりません。
そこで、次の手法を取りました。旧バージョンでもある程度は飛行経路図とよく似たコースを飛びます。このプログラムを改造し、1秒ごとに座標を出力させるようにしました。これによって出力されたデータは結局墜落地点が合わないのですが、墜落地点の座標と一致するようデータ全体をずらしています。Ver2.0ではこのデータを利用することで、毎回必ず同じ飛行コースを辿るようにしています。
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旧バージョン飛行経路図合成 |
Ver2.0 飛行経路図合成 |
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図を見てもらうと分かりますが、大月大旋回の後は事故調発表の飛行経路図とかなり一致したコースを飛びます(黒線は事故調発表の経路、赤線はFSでの経路)。その代わり開始地点が大きく異なり、大島上空からとなります。事故調によれば、飛行経路の解析はDFDRとレーダー記録から行い、レーダー波の届かない山岳地帯へ入ってからはDFDRからのみの推定だとあります。FSのシミュレーションがこの(より不正確だとしている)山岳地帯での経路にかなり一致した航跡を辿ること 、それ以前の特に大月大旋回で顕著な違いが出ていることは、実際の123便が尾翼喪失による異常な運動で通常では有り得ない航跡を辿っていたことが分かります。FSでこの異常な航跡を完全に再現することは恐らく不可能なのでしょう。
気圧高度データについて
- 実際のDFDRの気圧高度のままでは、墜落時にFSでも実際に地面へ衝突してしまい、そこでシミュレーションが止まってしまいます。これを避けるため、55分から56分27秒までの高度データを500フィートほど高くし、さらに衝突地点ではFSの地形に沿うよう若干手を加えてあります。なお私のFSには Japan Terrain Mesh Scenery のST版76mメッシュを導入しています。
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オリジナル気圧高度データ |
手直しした気圧高度データ |
謝辞
OggVorbisの再生にはVoxライブラリ(作:野村XX)を使用
させていただきました。
DFDRからの数値起こしにはGraphcel Free v0.06(作:T.KOBORI)を使用させていただきました。
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